本書は、映画制作におけるフィルムを扱うために必要な知識を集約した書籍である。近未来ではフィルムメディアを使用した制作業務はデジタル技術に置き換わるが、移行期ではフィルム処理に関する知識は必要である。本書では、フィルム現像の米国における経費、撮影された素材の現像から劇場に配給するためのリリースプリントと呼ばれるフィルムの焼き増しまで、フィルムの工程を専門的に解説しているので、プロデューサーが予算算出及び工程見積もりをするための情報を網羅している。また、放送用ビデオに変換するテレシネ処理に関する解説も含まれている。