21世紀が始まった今となって、「映画の死」の知らせは大いに時期尚早だったように思える。いまや映画は、文化の中心である。自分が見たものを理解すること、映画や映画産業に関してかかれたものを読むことに関心を持つ人々が、過去20年間に激増した。また映画専門のコースあるいは映画研究を含むメディアのコースを取る学生の数の増加がある。映画産業および映画研究という双方において発達した専門的映画用語のための道しるべとなる入門的参考書の必要が高いと思えるのである。(著者「はじめに」より抜粋)