映画のショット分析を通じて、映像とストーリーテリングの結び付け方をわかりやすく説く入門書。空間、線、色彩など、映像を構成する視覚的要素を取り上げ、科学的・技術的観点から説明し、さまざまな映画からのショットを例として用いながら、その技術がどのように映画全体のテーマに結びついているか解説。その特徴が良く現れている映画を例として使い、その技術がどのように雰囲気を作り、最終的にはストーリーと結びついているか解説。プロデューサー・講演者・ヴィジュアルコンサルタントでもある著者は、映像分析(「理論」)と映画撮影(「実践」)に同じ比重をかけ、本書は脚本家、監督、写真家、芸術監督など、さまざまな立場の人が絵コンテ、製作、編集の段階など、幅広く使えることを主張。OR本書は映像監督をはじめとする、制作者向けの実践的な知識を習得するために有用な一冊である。ストーリー構成、色彩計画と管理、動きの画面設計など、視聴者の心理をコントロールするための演出に関する基礎知識がわかり易くまとめられている。そのため、脚本(スクリプト)と映像表現の関係性を理解することができる。プロデューサーは、クリエイティブな制作に関する基礎知識を有することは必須であり、そのために本書は役立つ。