本書は、低予算インディペンデント映画の制作過程を述べている。ドキュメンタリー映画「マン・オン・ワイヤー」のプロデューサーであり、コロンビア大学フィルムスクールの教授でもある著者は、自ら取り掛かった作品を題材として、映画制作の段取りをわかりやすく説明している。投資家に渡す映画企画書、脚本のブレイクダウン表(脚本を分析し、撮影に必要な小道具などを計画していく作業表)、プロダクションブック(撮影のスケジュールや関係者全員の連絡先などの情報を含む連絡一覧表)など、著者が過去の作品で実際に使用したものを公開している。ターゲットの読者層は「映画制作に興味がある人」ではなく、「絶対映画を作ってみせる人」である。