本稿は、エンタテインメントビジネスを志向する人のために用意された。特にプロデューサーとして新たなコンテンツ、あるいはメディアの開発を志す方にとって、入門編として、その将来の活動領域を全体感を持って眺望することを意図した。そのため、専門性の高い財務、会計、契約・知的財産などの法務の詳細については記述しておらず、各分野のテキストを参照することが望ましい。また、その内容は、2011年3月現在の状況を前提としており、汎用性・恒常性の高いビジネスモデルは別にして、個別の事象につては適宜アップデートが必要であることをご理解いただきたい。コンテンツビジネス、あるいはメディアビジネスは、そのプロジェクトがオーソドックスなものであっても、常に時代の最先端に位置し続けなければならないという運命を考慮すれば、著者の逃げ口上ではないことはご理解いただけるであろう。