本書は、映画ファイナンシング方法を43取り上げ、それぞれの利点と不利点をまとめている。ファイナンシングなしでは映画制作は不可能だが、果たしてどの手段が自分の映画に向いているか、なかなか判断しづらい。ファイナンシングについての書籍によく見られる主観的な視点に疑問を抱いた著者は、映画制作に関わる人が参考にしやすいよう、幅広い情報を客観的にまとめた。LLC設立、国際共同製作、プロダクトプレイスメントなど、一般的なファイナンシング法以外に、俳優や映像現像所による出資など、使用頻度が少ない方法も紹介している。1つの手段に頼ってしまうのではなく、複数の方法を組み合わせるのが重要である、と著者は強調する。