マスメディアが報道する「ヒット映画」とは、映画の興行収入を元にした計算に過ぎない。実際は、劇場の売り上げが良かった作品の制作費や広告費が高ければ、最終的にはスタジオは赤字になる。本書は、このような、一般人には通常公開されない、ハリウッドが収益を生み出す手法を分析している。一本の映画がプリプロダクションから配給に至るまで、スタジオは銀行・企業・弁護士の間のさまざまな取引を通して、いかに財源を取得しているか述べている。俳優の契約書、スタジオと映画劇場との関係、映画スタジオの資金の使い方など、実例を使いながら著者は解説していく。