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コンテンツに関する権利の一元化の重要性四宮 隆史

映画、アニメをはじめとする映像作品など国内には多数のコンテンツが存在し、現在でも多くのコンテンツ製作が行われている。また、かつて国内で製作されたコンテンツは海外でも高い評価を受けており、再放送されたり、アジアを中心として、現地でリメイク作品の製作を行ったりする動きが多数あるなど、国産コンテンツの利用価値の高さが証明されている。こうした海外での評価を受けて、国内コンテンツの海外進出を積極的に進めていこうという動きは以前よりあるが、なかなか進んでいないのが現状だ。

海外展開が進まない要因としては権利処理の問題が大きいが、さらに突き詰めれば、「関係当事者の権利の一元化が図られていないこと」が最大のネックとなっている。そこで本稿では、権利の一元化を進め、利用しやすい環境をつくるために必要な知識について解説を行っている。

目次

1. 国内のコンテンツの海外進出を阻む最大の要因とは
 1-1. コンテンツの海外進出時に生じる日米間ギャップ
  (1) 著作者人格権の違い
  (2) 権利の分散化
  (3) 著作権登録制度の違い
  (4) 公証
 1-2. 最大のネックは権利の一元化が図られていないこと
 1-3. 権利の一元化とは
2. 権利の一元化を図る方法
 2-1. Chain of Title Documentsの整備
  (1) COTを構成する書類 (COT Documents)
  (2) COT Documentsの内訳
  (3) COT Documentsが必要となるケース
  (4) E&O保険
  (5) E&O保険への加入方法
  (6) E&O保険の申請書類
  (7) 日本側のプロデューサーの留意点
 2-2. Release (権利放棄書) やAuthorization Letter (権限授与) の利用
  (1) Release (権利放棄書)
  (2) Authorization Letter (権限授与)
 2-3. 著作権登録制度や公証 (Notary) の有効活用
  (1) 著作権登録制度
  (2) 公証 (Notary)

基本情報

ページ数
13ページ
出版社
経済産業省、公益財団法人ユニジャパン
言語
日本語
発行年
2018年