匿名組合契約増島 雅和、末廣 裕亮、尾登 亮介
本稿で解説する匿名組合契約とは、投資家である匿名組合員が相手方の営業のために出資を行い、その営業から生じる利益を分配することを内容とする二当事者間の契約である。
コンテンツ事業の資金調達方法としては、これまで共同事業としての色彩が強かった製作委員会方式が一般的であったが、本稿の匿名組合契約サンプルは、製作委員会方式に代わる手法として、商法上の匿名組合によるファンド形式の資金調達を可能とし、コンテンツ事業者が国内外から幅広く資金調達を行う際の手法のひとつとなることが期待される。
目次
1. はじめに
2. 前提となる情報
2-1 前提条件
2-2 契約書の構成
3. 匿名組合契約書サンプルとその解説
[事業名称 ] 匿名組合契約書サンプル
主要条項
私募の取り扱いに関する同意・確認事項
[事業名称 ] 匿名組合約款
定義
商法上の匿名組合契約
出資
本事業の遂行
投資リスク
利益及び損失の帰属
分配金の支払
会計・報告
本匿名組合員の権利
営業者の確約
管理報酬
契約の終了
本契約の終了後の処理
本匿名組合員たる地位等の譲渡に関する事項
表明及び保証
反社会的勢力の排除
契約違反
遅延損害金
秘密保持
変更
通知
準拠法及び管轄
誠実協議