PRODUCER HUBとは

はじめに

映画、アニメ、ゲーム、音楽、マンガ、小説といったエンタテインメント領域を中心としたコンテンツビジネスは、今や日本という枠を超え、世界中に様々な影響を与える重要な産業として位置付けられています。そしてこのコンテンツビジネスのさらなる発展のために必要となるのが、「プロデューサー」という人材です。企画を立ち上げ、資金と人材を集め、作品を制作し、その作品を世の中に流通させ、資金を回収し、利益を関係者に分配する、こうしたコンテンツビジネスの過程を一貫して束ねる役割を果たすのが「プロデューサー」です。

この「プロデューサー」にとって、リーダーシップを発揮してビジネスを牽引していく経営者的視点と、多様なコンテンツを創り出していくクリエイティビティ、および先端技術に関する知見を兼ね備えることは必要不可欠と言えます。

当Webサイトの目的と考え方

日本だけでなく海外においてコンテンツビジネスを推進していくためには、商品としてのコンテンツを流通させるための市場開拓や、製作資金を集めるための資金調達なども大切な要素ですが、それと同時に、前述のようにプロデューサーという存在が非常に重要となります。そこで当Webサイトは、国際的に活躍できるプロデューサー、すなわち「国際コンテンツビジネスプロデューサー」を目指している人にとって有益となる情報を提供することを目的として運営を行っております。

また、当Webサイトではプロデューサーに必須の要素として、「人脈」と「知識」という2つを掲げています。

ここでいう「人脈」とは、誰を知っているかを意味しており、そうした人々とのネットワークを通じて実践的な経験を積んでいくアウトプットの側面を表しています。そのためのWebサイトとしての機能が以下の「インフォメーション」となります。

一方で「知識」とは、何を知っているか、どのような方法を知っているかを意味しており、そうしたナレッジを吸収していくインプットの側面を表しています。そのために必要なWebサイトの機能として、以下の「ライブラリ」を構成しております。

インフォメーションについて

「インフォメーション」では、公益財団法人ユニジャパンが主催するセミナーやワークショップ、海外企業におけるインターンシップ、海外フィルムスクールへの留学など、人とのつながりを通じて経験を積んでいくための様々な情報を発信していきます。その中には、実際の製作資金の調達方法や企画の売り込み方、国内外のマーケットの実態やそのニーズ、そしてそこで現実的に求められるスキルやネットワークといった、現場の情報や実務経験者による講義等も含まれます。

ライブラリについて

「ライブラリ」は、国際コンテンツビジネスプロデューサーを目指す方が自ら学ぶための方法を提供するためのものです。まず、プロデュースに関連した様々なナレッジを、コンテンツを仕事として成り立たせるための「ビジネス」分野、コンテンツを創り出すための「クリエイティブ」分野、コンテンツを技術的に進化させていくための「テクノロジー」分野という3つのカテゴリに分類しています。

ビジネス分野において学べる内容は、MBAのカリキュラムに相当するような知識と類似していますが、経営者向けのMBAのような大組織のマネジメントを行うエグゼクティブ養成の側面と、一から事業を立ち上げるアントレプレナーシップ養成の側面を併せ持っていることが特徴です。そして、プロデューサーが必ず身につけておくべきナレッジとして、どのようにコンテンツビジネスを推進していくかという「プロデューサーシップ」について解説したうえで、ビジネスに必要な基本的な要素を押さえつつ、コンテンツ産業特有のルールや慣習についても国内から海外まで幅広く学べるように構成されております。

プロデューサーやコンテンツビジネスに携わるビジネスリーダーは、ビジネスに直接関わる知識やノウハウに加えて、コンテンツを創り出すために必要な基礎的な知識を理解する必要があります。クリエイティブ分野においては、どのようなコンテンツ企画を開発していくかという「クリエイティブデベロップメント」に関するナレッジを必須要素として身につけてもらいたいと考えています。それに加えてそれぞれのコンテンツ特有の制作プロセスや手法を理解することで、制作におけるリソース (機材、ツール、人) や制作に要する時間 (期間) などを適切に把握し、経営判断に活かせるようにすることを目的としております。

テクノロジー分野では、どうやってコンテンツと革新的な技術を組み合わせていくかという「イノベーション」について必ず身につけてもらったうえで、テクノロジーに関する基礎知識を学んでもらうように構成しております。コンテンツビジネスにおいては、先端技術を駆使することで新しい表現を実現したり、新たなコンテンツや体験を消費者に届けたりすることができるようになります。したがって、プロデューサーやビジネスリーダーは、先端技術の進歩について敏感になり、積極的に導入するための方策を検討する必要があり、常にコンテンツの進化を予測し続けてもらいたいと考えています。

また、それぞれの分野はレベル1からレベル4に分けられています。まず「レベル1 (準備)」は、プロデュースに関わる前の土台となる基本的なナレッジを指しています。ただし、そのすべてを網羅的に理解する必要はなく、続くレベル2に繋がる部分のみを理解しておけば十分でしょう。次に「レベル2 (国内)」は、「ビジネス」「クリエイティブ」「テクノロジー」のどの分野を主軸とするかに関わらず、すべてのプロデューサーが共通して知っておきたいナレッジを指しています。そして「レベル3 (国際)」は、国際コンテンツビジネスプロデュースに関わるうえで、「ビジネス」「クリエイティブ」「テクノロジー」のうち、自身が目指す分野においてマスターしておきたい特定のナレッジを指しており、最後の「レベル4 (国際応用)」は、国際コンテンツビジネスプロデュースにおける特定分野でのナレッジをさらに深めるために参考にしたい、実例や洋書によるナレッジを指しています。なお、レベル3以上は海外でのビジネスを志向しない方にとっては必須ではなく、また、他の分野を得意とするプロデューサーとの協業により相互に補完することもできるため、すべての分野を網羅的に身につける必要はなく、特定分野だけでも十分だと言えます。

運営団体について

当Webサイトは、公益財団法人ユニジャパンが運営しております。

公益財団法人ユニジャパンは、東京国際映画祭や、映画祭併設のマルチコンテンツマーケットTIFFCOMを開催するとともに、次代を担う才能の発掘・育成の助成、海外における日本映像の普及宣伝等を行い、我が国の映像文化の発展や日本映像の輸出促進、国際友好及び文化の増進に寄与することを目的として活動している公益法人です。

URL:http://www.unijapan.org/

また、公益財団法人ユニジャパンは、経済産業省による委託を受けて、平成22年 (2010年) より継続的に「プロデューサー人材育成事業」を実施しており、コンテンツ産業の国際展開及び国際共同製作を推進するために必要な、企画開発・制作実務・資金調達・契約・マーケティングといったプロデュース業務を担う「国際コンテンツビジネスプロデューサー」の育成を行っており、本Webサイトの運営もその活動の一環となります。